〒243-0307 神奈川県愛甲郡愛川町半原393-6
前回は電気自動車の話題でしたが、今回は横浜でのエコカーの集中展示から。 まず排ガスゼロ系。 慶應義塾の「エリーカ」の様な本格的電気自動車は他にはなく、電動というとコンパクトな車やバイクが目立ちます。しかし走行距離や充電時間など今一つ実用性に欠けるというのは否めません。同じく排出ガスゼロというのが燃料電池車ですが、水素をどこで入れるのかが課題です。また、あまりに車体の価格が高いのでは購買意欲が出ません。バスの様な大型車でも静かだというのは、一つのセールスポイントではあります。 次に低燃費系。 ハイブリッド車や低燃費車は現行のもので、飛躍的な技術ではありませんが普通に買うことができます。無難ではありますが、燃料高騰の中ハイブリッド車は注目株かもしれません。路線バスにも導入されていて、今後も拡大していきそうな雰囲気です。珍しいのはバイクのハイブリッドで、前輪にモーターを仕込んだ形。2輪駆動になるので乗って楽しいかもしれません。 次は異燃料系。 最近出てきたのはCNGやDMEを燃料とするもの。既存のエンジンを使いながらガソリンから脱却というのがコンセプトですが、“給油所”がそれほど無いのでトラックや道路作業車という路線が決まっている車に限定というところでしょうか。 ここで異色を放つのがLPG仕様車。タクシーと同じですが、その分“ガススタンド”も数があります。特筆すべきは、ガソリンエンジンに後付けできるLPGシステムでしょう。50万円ほどで改造でき、ガソリンとLPGは併用できます。LPGを補給し易い都市部はLPGで走り、山地などへ行って無くなったらスイッチでガソリン燃焼に切り替えするというもの。LPGも石油系ではありますが、排ガスはガソリンよりクリーンですし価格の安さはダントツでしょう。ガソリンの高騰で、100円あたりの走行距離は倍近くになります。システムはドイツ製ですが、あちらではエコというより燃料価格で売れているそうです。良く考えると、両方のタンクを満タンにするとかなりの距離を走れるわけですから、宅配やサービス系の車によさそうです。ちなみにバイクも改造できるそうですが、こちらは完全にLPGのみになります。 これも街のガス屋さんで補給できれば、家庭用プロパンとセット契約というのも考えられますが、いずれにしても“仕組み作り”が大事な様です。例えば、排水処理で困っている牧場は多いですが、そこをメタン製造場とすればガス仕様のエンジンに供給できるのです。何にしても異業種、官民の協同とモデル地区の設定が第一の様です。 08/6/8 一覧へ戻る |