第七十一段 広告異変
WEB2.0だなんだと騒がれているが、こうも騒ぐとネットに疎い人でも何か変わって来ているのは感じるだろう。ところが、テレビCMが瀕死の状態だという話を聞くと「おや?」と思う人が多いのでは。まあ日本のCMは面白くて効果があるというが、海外は事情が違うらしい(日本の実情は・・・)。なんでもテレビCMを見てモノを買う人が物凄く減っているという。そんなことで超有名企業がCMから撤退するという信じられない話が出ているそうだ。自動的にテレビそのものも凋落ということだが、「え?」と思った人は読んで欲しい。
紙の広告が威力を無くしているのは感じていると思うが、どの媒体にとっても「この枠、・・円です」というだけでは、もう追い付かない時代だ。広告業界は激変しそう・・・。
「テレビCM崩壊」 Joseph Jaffe 著 織田浩一 監修 翔泳社
第七十二段 人生何色?
色風水などは結構流行っているのかもしれない。でも各色の心理効果を細かく知っている訳ではないだろう。それでも色使いで仕事が有利に進んだら・・・。と言う様な話の本なのだ。色使いだけで事務が捗る、無駄使いが減る、女性に好感・・・。嬉しくもそれぞれ何色を使えば良いのかが書いてあるのだ。それも占い的なものではなくて、全くの心理学だから胡散臭くないのが良い。ちなみに灰色は“自我を抑えて、反抗する行動力を削ぐ”色だそうだ。寡黙に働くのは良いが、無味乾燥な毎日では正に“人生灰色”。ワンポイントで“赤”でも置いてみよう。
但し、絶対論争が起きそうな会議では「赤のファイル」なんぞは使わない方が良いらしい。ケンカになっては会議にならない。
「色の理由」 木下代理子 著 廣済堂文庫
第七十三段 IT村の掟
仲間意識は希薄なのに、いつもケータイ(携帯電話)でつながっていないと落ち着かない若者。そこには「昔からの世間」なんぞとっくに無くなっているのに、ITで造られた「世間」に縛られている様が見えるという。この本は、日本特有のケータイやネットの影響を、イジメやキレるということを解き明かしながら書いている。真面目なテーマだが、4コママンガや細木数子を引き合いに出したりと面白い。面白くないと本が売れないと冒頭で書いてあるくらいなので、多分一生懸命オチを入れたのだろう。まあ若者にとって「ケータイ村八分」というのはショックなのだろうが、仲間内しか知らないと結局色んなことに乗り遅れることになる。そんな警鐘もサラッと書いている。
メールの顔文字も日本特有ということで解説しているが、見栄えの為の過剰包装と同じだと喝破している。それにしても、最もモバイル機器が発達しているのはフィンランドであり、またフィンランドを含めて欧米では殆どケータイのメールを使わないという。やはり日本は変わっているのか。そう言えば日本製のケータイはオーバースペックなので、中国市場に入れないとかいう話を聞いた。進み過ぎて損をするとは・・・。
「他人を許せないサル」 正高信男 著 講談社ブルーバックス
第七十四段 経営には宇宙も必要か
ビジネス書というと、色々な方法論のタイトルが溢れている。関連セミナーも多く、一旦成功すると「講演会収入」で2度美味しいということもある様だ。けれども大体がその人、そのタイミングでの成功なので、同じ様にできるとは限らない。で、あまり変わらないなぁと書店で棚を見ていると・・・。破綻寸前の銀行を優良行にした人の書いた本。
内容はというと、「正しい心の持ち様」なのだ。別に「死ぬほどやれ」と言う様な精神論ではなく、人を踏み付けにせず、つまづいてもクサらず、同じことに固執しないと言う様なことだ。お坊さんに諭されている様な気分だが、何をどうしても上手く行かないのなら、こういう方法も“有り”なのか。発想法、マーケティング、ゲリラ営業・・・サンザン回って到達するのがここというなら、やっぱり「心の時代」。
「宇宙が味方する経営」 伊藤忠彦 著 講談社インターナショナル
第七十五段 事件な間取り
家相というと占いの話ばかりに思えるが、実際子供の成長に影を落とすということがある様だ。少年犯罪などでは親との関係に注目が集まるが、実は育った家の間取りに問題があるのだというのが今回の本。孤立する子供部屋、団欒の無い造り・・・。有名な事件の裏には特徴的な間取りがあるというのだ。宮崎勤、酒鬼薔薇など狂気を作り出したりする部屋があるという。また家造りの考え方にも注意を促し、「正常化」のヒントも載せている。
そう言えば、風水では地下室を子供部屋にしてはいけないのだというのを読んだことがあるが、女優三田佳子邸覚せい剤事件では、地下室が子供部屋だったのがいけないとされている。
「子供をゆがませる「間取り」」 横山彰人 著 情報センター出版局
第七十六段 Number じゃないぞ?
写真集である。それがまた、思いっきりクダラナイのである。たまたまアート関係のイベント会場で見つけたのだが、スポーツ写真を合成でいじってあるというモノ。「あ〜・・・」という声が聞こえそうだが、大概皆さんの想像通りだ。まあ結構良く造ってある。内容は表紙そのままに言うと、シュールギャグ、下ネタ、ブラックジョークで固めてある。これ系が好きな人は必見というところ。で、同じ写真をプリントしたTシャツを販売するという。うん、これは宣伝用小冊子だ。小冊子はタダで配布するのが多いが、これは上手い商売だ。
「爆笑!!Sports」 WAWAWA DESIGN製作
第七十七段 迷タイトル
通販のカタログを見ていると結構笑えるものがある。便秘解消で「便の達人」などは爆笑しつつも記憶にこびりついてしまう(余計汚いか)。これは商品名だが、タイトルということでは本の世界でも結構捻っているのだよというのが、今回の本。文法から説いてみたり、心理面から読み解くなど良く掘り下げている。取り上げるタイトルも面白いが、解説が面白くてついつい読んでしまう。本文を読めば笑ってしまうが、帯には「気鋭のコラムニストによる〈タイトル発想法〉」と書いてある。つまり、これはインパクトのあるタイトルの付け方が狙い通りにできる教本なのだ(そう見えないけど)。そこのところに“ぐっと来たら”読んでみる価値あり。・・・もしかして通販の商品名を考えている連中はこの本を参考にしているのか?
「ぐっとくる題名」 ブルボン小林 著 中公新書ラクレ
第七十八段 ラジオの時間
テレビが不調なこともあって、あまり見ていない。買い換えれば良いのだが、風水によると今年はテレビを見ない方が良いというので放置。で、止めの一発がこの本。テレビよりラジオの方が脳に良いというのだ。ゲーム脳論争には加担したくないけど痴呆なら確実だよというのだが、何でもテレビばかり見ていると前頭葉の活動が鈍くなるとか。ラジオは何故良いのかというと、言葉だけの情報から推論するからだという。また何かしながら聞けば、並列処理をするので鍛えられるという。後半ではラジオ以外にも脳を鍛える方法が紹介されているし、コラムは話題が色々で楽しめる。脳科学だといってもこれなら難しくない。
運転中の携帯電話使用が禁止されたが、隣と会話しているだけで注意不足になる人も居る。これは本来は平気でこなせることができないのだと思う。カーナビやレーダーの搭載で車は便利になったが、知らない道を探索したり、危なそうな所は動物的な勘を発揮したりする方が良いのではないか。この本を読んで考え直してみたらどうだろう。
因みにウチの営業車はマニュアルシフトでAMラジオしか付いていない。鍛えられている・・・。
「ラジオは脳にきく」 板倉徹 著 東洋経済新報社
第七十九段 詰め込み教育はやっぱりダメ?
幼児からの英語教育、テレビで子守、早い離乳は良くないんです!という本。「ウソ!」という叫びが聞こえて来そうだが、まず英語の話。小学校での英語教育導入でもめたのと同じことで、日本語ができてないのに・・ということなのだ。実際、単語も文法もごっちゃで何語話してるの?という子も出てきているとか。
テレビは真剣に見るけど、実は双方向ではないので脳が発達できない。母乳は身体が要求するんだから、親が勝手に離乳を決めないほうが良い・・・。
なんだか話が違うぞ、という事ばかりなのだ。特に突然バイリンガルな状態に放り込まれると、幼児の精神にまで異常を起こすとか。この本を読むと無関心は論外だけど、詰め込みも危ないというのが良く判る。捏造でもめた健康番組もあったが、育児関連も「どうなの?」ということらしい。また、精神の発達段階やアレルギーについても自然と解る様な書き方をしているので、これから生まれるご家庭は必読かな。
「赤ちゃん学を知っていますか?」 産経新聞「新・赤ちゃん学」取材班 新潮文庫
第八十段 食べて経営を考える?
新書に図説にマンガと会計学の本も色々。でも読んでいて絶対に飽きる。今時細かな計算はパソコンでできるのだから、“ツボ”のところだけ教えてよという人も多いだろう・・・と思っていたらこの本。
倒産寸前の会社に社長として就任した若者が、毎回の会食を通して会計士に会計のツボを教わるという設定。1話ごとに理解が進む様にできているが、まるでテレビの連続ドラマの様だ。家庭の事情の他、持ち出したワインが何でとかも書かれていて小説を読む感覚ですんなり読める。
会計というと、儲かっていても年度末の締めをやっつけ仕事で終わらせている社長も居るだろうし、起業したけど何だかよく解らないままの人も居るだろう。しかも大体忙しい・・・。そんな人にはピッタリな本ではないか。
「餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?」 林總 著 ダイヤモンド社